相保証の借金でも債務整理できる?
相保証とは債務者同士がそれぞれ保証人となることでお金の貸し借りを行うシステムで、一般的な連帯保証人などとは性質が大きく異なります。
例えばお金を借りたいけれど保証人となってくれる人が居ないという状況で、同じように悩む人と一緒に組ませることで、他人に迷惑がかかるという精神的な拘束力を生ませるために利用します。
ただし、相保証によるグループ貸しは一見して効率が良さそうですが、過去に行われた裁判によって公序良俗に反するという判例があるため、大手の貸金業者ではほとんど採用されていません。
また、ひとりでも返済不能になったり逃げ出したりした場合は、同じ相保証をしている人すべてに経済的な負担がかかるため、場合によっては将棋倒しのように行き詰まる可能性があります。このシステムは長期的な返済を求める場合には向いておらず、
そのためか、採用するのは街金といった短期で返済を求める日掛け金融が多いようです。この相保証のメリットは債務者にはありませんが、債権者にとってはメリットが大きいので、短い期間での返済を求める場合には大いに役立つようになります。特殊な融資方法となることから債務整理によって借金を減らすことをできないと思う人も多いですが、国が定めた制度であるため、特に問題もなく借金を整理することが可能です。
他人に借金を背負わせるのが憚られるといった気持ちがあるせいか、前述のように精神的な拘束力を発揮し、簡単には実行出来ないことも多いのが問題です。実際には自己破産や任意整理など、どの方法であっても借金を整理することは可能なので、どうしても生活が困窮していて明日の食事もままならないというようならば、自分が不払いになることで迷惑がかかるといった負い目があるかもしれませんが債務整理をするようにしましょう。たしかに他人に残債を移してしまうことから罪悪感に駆られるかもしれませんが、生活ができなければ意味がないので割り切ることも必要です。