配偶者が勝手に自分のカードで借金をしていましたが、自分が返済しなければなりませんか?
配偶者が勝手に自分のカードで借金をした場合、原則で言えば第三者の不正利用であるため、名義人がその返済の義務を負う必要はありません。しかし、全くの他人ではないため、状況によっては代わりに返済をしなければならず、返済できないような金額になっていれば債務整理することもあります。
この場合、借金することを認めていなくても、配偶者が自由にカードを使える状況にあったかが重要になります。配偶者にカードを預けており、暗証番号を教えている、または、安易に推測可能な暗証番号を設定していた場合、利用を認めていたと解釈され、カード会社がこれを不正利用として判断する可能性は低く、その名義人が借金の返済をしなければなりません。返済を逃れるためには、自分には全く過失がないということを証明しなければなりません。
カード会社が第三者の不正利用として判断した場合、自分は返済しなくても良くなりますが、借金は消滅せず、まだ問題は解決しません。この場合は利用した配偶者が返済しなければならず、返済するだけの収入があれば問題ありませんが、専業主婦であるなど、返済能力がない場合、家計を共にしているため、離婚するなどしない限り、名義人が代わりに返済するか、または配偶者に債務整理させることになります。
また、本人に成り済まして借金することは詐欺罪になります。借金が不正利用であると説明した場合、カード会社によっては配偶者が詐欺罪で訴えられる危険性もあります。そのため、今後も配偶者と円満な生活をしたいのであれば、自分に非がなくても借金を代わりに返済することになります。
名義人と配偶者のどちらが返済するにしても、カード会社から返済の督促が来たときに、自分のした借金ではないから関係ないと無視していると、返済の遅延によって返済総額が膨れ上がり、また、ブラックリストにも記録され、クレジットカードの利用などができなくなるなど問題が大きくなってしまうため、早めに対処しなければなりません。